歴史に載っていない

小春日和と言うのは こんなお天気の事を言うのでしょう、
暑くも無く,寒くも無く、ウトウトしてしまう日和ですが
ベルギーのブリュッセルでは ユーロの首脳たちが集まり難民対策の協議です。
結論じみたことは何も決められませんでしたが、
取り敢えずトルコに対して、ここは一つ難民対策をよろしく
これ以上ユーロも難民を受け入れられないので、 
難民を足止めする方向で、どうぞよろしく、と まあこんなところでしょう。
ドイツも当初の勢いは何処えやら 南部ザクセン州では大掛かりなデモが起き
主力は反イスラム、反移民を詠う右派の政治団体「ペギータ」ですが
一般人の参加も増えて、おまけにドイツからの独立をと言い出し始めました。

c0192063_13543086.jpg



c0192063_13545273.png



上の写真はドレスデンの物ですが、デモは過激化し下の写真のように
絞首刑の台まで登場して、メルケルを吊るせと大騒ぎになりました
定期的に起こるドイツ人のヒステリーですが、今回は酷いようです。

c0192063_1357113.jpg



好調な経済を背景に 誰もが認めるユーロを牽引する機関車でしたが
此処に来て大きく経済も低迷し始め、イスラム難民に仕事を奪われると
若者中心の反政権デモでしたが、
今じゃ野党も巻き込みドイツ政権自体がどうなるのかと?注目を集めています。

アメリカ政府が暴露したVWの排出ガス偽造問題は中国経済の低迷もあり
ドイツ経済全体をゆさぶり 
対抗してユーロ参加国は遺伝子改良作物のユーロ国内の植え付けを禁止し
お互いに経済的対抗処置を繰り出す始末です。
オバマ大統領の優柔不断が生み出す中東の混乱
反アサド政権を作ろうとして、資金と武器を反政権側に提供してきた
欧米とサウジ、トルコ、カタール、イスラエル、オマーン等は 
アメリカとドイツの齟齬を見守っていましたが 
此処に来て 
アメリカに裏切られる形のイスラエルとサウジは
国防大臣と皇太子を急遽ロシアに派遣して、情勢の理解と実情の摺り合わせです。

先日トルコのアンカラで爆弾テロがありましたが
トルコ政府の発表では
「ISの過激派とPKK(クルド人の政治団体)が関係している」自爆テロと言いました。
ところが現地メデイアでは 
遠隔操作で爆発した物で、政府発表とは微妙に違う報道をしています。 
真相は未だ闇の中です。

際立つのは ロシアのプーチン大統領の決断の早さと
ロシア当局の情報収集能力の高さでした。
政策の違いから少しづつアメリカ離れを始めた欧州は、
アメリカの顔を立てながら、微妙に違う政策を取り始めてきました。
ISISに追いやられ 人身売買の対象とされたヤジデイー教徒の女性達の存在は
今や 忘れ去られたようですが、
中東には少数派の様々な宗派が存在しています。
まるで聖書の世界を見ているかのような光景がテレビ画面を埋め尽くし
イスラム国の攻撃を逃れ、イラク北部に拡がる
不毛の荒野シンジャルの山中へ追われた数万というヤジディ教徒たちの姿です。

クルド人の少数派である古代宗教ヤジディ教は、イスラム国から悪魔崇拝とみなされていて
ヤジディ教は、中東で数千年もの間生き続けてきた数ある宗教的少数派の一つなのですが
他にも、コプト教、サマリア教、ゾロアスター教などの宗教があります。
ペルシヤの影響が強いゾロアスター教(拝火教)は別にしても、
多くの少数派宗教には弾圧されて初期の形は変化して見る影もありませんが、
グノーシスの影響も見て取る事が出来ます。

しかし、イスラム教の過激化やその他の政治的抑圧が増すにつれて、
こうした宗教は、先の見えない将来に不安を抱えています。

イギリスおよび国連の外交官を務めた経験を持つジェラード・ラッセル氏は、
今でもこうした宗教的少数派が息づいている中東の僻地を数年間 旅して周り、
その体験を『Heirs to Forgotten Kingdoms(忘れられた王国の継承者たち)』
という本にまとめました。
この本のテーマは、中東に存在する忘れられた宗教についてですが、
私たちにとっても、こうした宗教を覚えておくことはなぜ重要なのでしょうか?
それにはいくつかの理由があります。まず、
8月にイスラム国
(IS、またはイラク・シリアのイスラム国:ISIS、イラク・レバントのイスラム国:ISIL)が
イラク北部でヤジディ教徒へ攻撃を仕掛けたのを世界が目の当たりにしました。
これらの宗教は今でも迫害されており、
人道的観点から私たちは彼らのことを知る必要があります。
また、中東の宗教は世界のどこにいても私たちに関わってきます。
イスラム教は世界的な宗教です。
その歴史には寛容と迫害の両方が存在し、
そこから学ぶことは、今後の行く先を見据えるために重要になってきます。

これらの宗教の中には、エジプトのファラオ時代や
バビロニア時代まで遡るものもあります。
彼らが現代まで生き残ることのできた地理的背景とは何だったのでしょう。
ほとんどの宗教はイラクに固まっているのですが、
そこには宗教を育む環境がありました。
イラク南部に広がる広大な湿地帯は2~3世紀ごろ、
外部の世界から離れて自然へ帰る生き方を求める人々に最適な場所でした。
つまり 洗礼者ヨハネが重要視した「祈と労働」と言う、生活には最適な場所と言えます。
当時、ユダヤ教やキリスト教の思想を汲んだ
いわゆる少数派の教団や、弾圧を受けた教団は こぞってこの土地を目指しました。
この地域を隅々まで、時にはかなり田舎の僻地にまで旅した結果、
特に印象に残っている事は
様々な宗教を信仰する人達が大勢 今も多く住んでいます。

イスラエルの山地を訪れ、サマリヤ人が単に聖書に登場する人々というだけではなく、
今の時代にも生存し、自分たちの信仰を守り、
独自の聖典を持っているという事実を知る人は宗教学者のなかでも少ないでしょう。
8月にイラク北部でヤジディ社会の大変な状況を目の当たりにし、
ひどい経験を身聞きし報道された時でした。
イラク南部の古代都市ウルを発掘したレオナード・ウーリー卿(Sir Leonard Woolley)が、
美しい模様の布の端切れを発見した記事を思い出しました。
その端切れは5000年もの間、砂の中に埋もれていたのです。
ところが、その時急に雨が降り出し、
端切れは彼の手の中でみるみる溶けてしまったそうです。
ウーリー卿はひどい喪失の念に襲われました。
現代まで残っていた端切れが、
まさに自分の目の前で消えてなくなってしまったのです。

数千年の時を越えて生き続けてきた宗教が、
自分の目の前で消え去ろうとしているのを見て同じように感じました。
ヤジディ教徒たちは今、イスラム国からの新たな脅威にさらされています。
イスラム国が台頭してきたのは、様々な思惑の欧米に振り回された結果の鬼っ子で
彼らは、中東における宗教的少数派の存在を脅かす脅威となり 
留まる所を知りません、
ISは、2003年の戦争に続く
シリアとイラクの内戦という残虐極まりない環境の中で生まれた残虐な集団です。

ISの戦闘員たちは、恐らくひどく残酷なものを目の当たりにし、経験して、
自分たちも戦いに加わったのでしょう。
丸々1世代分の若者たちが、大変な苦痛と流血という惨状の中で
子供時代を過ごしてきたのです。

これが中東におけるより広範囲なイデオロギーの転換の中で起こったということです。
50年前と比べて、
今日の人々は自己のアイデンティティをより鮮明に、
宗教と関連付けるようになりました。
そしてその宗教はしばしば、重武装化した醜い形を取っています。
宗教とはこうあるべきだという極めて狭い視野を持ち、
自分たちの考える真の宗教を損なうものに対して
深い敵対心を抱いた人々が支援する集団です。

ヤジディ教徒にとって、イラク北部クルド山岳地帯にある町ラリッシュは、
イスラム教にとってのメッカ、
あるいは3大一神教である
イスラム教、キリスト教、ユダヤ教にとってのエルサレムのような存在です。

そこはいにしえより続くクルド少数民族の信仰にとって、最も神聖なる地であって
イスラム国(Islamic State: IS)の武装集団は
ヤジディ教徒が大多数を占めるイラク北西の町シンジャルと
その周辺地域へ激しい攻撃を仕掛け、
そこに住んでいたヤジディ教徒たちは各地へ散らされいて、
避難生活を余儀なくされています。

国連は、避難した教徒の正確な数を把握していないばかりか、
報道官によると、国連ではイラク全体をひとつの国として扱い、
国内の様々な宗教集団を区別していないため、存在すら把握しておらず、

しかし、避難しているヤジディ教徒らの話しでは、
村全体が丸ごと追われ、空っぽになってしまったのは明らかで、
複数の少数派の部落が消えてしまった所もあるようです。

事態を重く見たアメリカのオバマ政権は、
山岳地帯に点在するISの拠点に空爆を実施し、合わせて人道的危機を防ぐため、
イラク軍およびアメリカ空軍を派遣して食料と水を空中投下するよう指示した。
山に居住していたヤジディ教徒のほとんどは現在、
ドホークなどのクルディスタン地域の行政区域で 急場しのぎに作られた
難民キャンプに滞在している。

また、約450世帯がラリッシュに身を寄せています。
中には、聖地として神聖視される場所との関係を断ち切って移住を考えている人々もいて
その一方で、自分たちの神殿を守るために踏みとどまる決意を固めている者たちもいる。

信仰の中心地
ラリッシュは、緩やかに波打つ丘陵地帯に取り囲まれた緑豊かな谷の奥深くに隠され、
ほとんど目立たないので今のところは安全ですが
しかしここに点在する宗教的神殿の数々が、少なくとも6700年の歴史を持つと言われ
ヤジディ教徒たちの最大の心配となっている。
イスラム教徒がメッカへ巡礼するように、
ヤジディ教徒は一生に少なくとも一度はラリッシュへ巡礼することが求められている。
イラクに住んでいれば、少なくとも年に一度は巡礼しなければいけないのです。
ヤジディ教へ対する迫害は今に始まったことではなく

彼らによると、長い歴史の中で少なくとも72回はそのような迫害を経験しており、
今回で73回目となる。
信者の数は、100万とも70万とも、あるいは30万人とも見積もられていて
ドイツには、ヤジディ教徒の住む大きなコミュニティがあり、
そのほか北アメリカ、トルコ、シリアなどにも在住している。

しかし、ほとんどのヤジディ教徒はラリッシュを中心とするイラク北部に居住しています
ヤジディ教は誰でも受け入れる宗教ではなく
改宗を禁じ、輪廻転生を信じ、厳しいカースト制度を守っている。
これは、ルーツが数千年前のインドにも関わりがあったことの名残である。
ヤジディ教徒以外との結婚や、カーストを超えた結婚も認められていない。
ゾロアスター教とメソポタミアの伝統儀式が入り混じり、
キリスト教、ユダヤ教、スーフィー教(イスラム教神秘主義)の影響を受け、
その信仰の中心にはターウース・マラクを頂点とする7人の大天使が存在する。

ターウース・マラクはまたの名を孔雀天使、
もう少し聞こえが悪い名前でシャイターン(悪魔)とも呼ばれている。
しかし、悪魔を堕天使であるとみなす3大一神教とは違い、
ヤジディ教では悪魔は罪を赦され、
その大量に流された悔恨の涙が地獄の火をかき消してしまったと信じられている。
そしてイスラム教徒がメッカに向かって祈るように、
ヤジディ教徒は太陽に向かって祈りを捧げる。

これらのことから、ISをはじめ他の宗教は、
ヤジディ教を悪魔崇拝、太陽崇拝の背教者とみなしている。
堕天使とは、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教などにおいて、
天使から悪魔へと転身して神に逆らう天使のことを指す言葉である。

天使と同じく上級、中級、下級の3隊があり
神から離反し、悪魔とともに人間を堕落させると言われています。
ヤジディ教の深遠な信仰は土地に複雑に根ざしているため、
その土地を集団で追われるということは、
単に自分の家を失う以上に深い痛みを伴うものであり

避難生活によって、
彼らの信仰を支えてきた生活習慣や伝統が姿を消してしまう可能性があります。

例えば、信者が洗礼を受けるには必ず、たとえ外国に居住していたとしても、
2つの聖なる泉のどちらかへやってこなければならない。
その泉から汲んだ水は、ラリッシュから採れる土と混ぜ合わせて泥団子を作り、
結婚式や葬式などの儀式で欠かせない重要な祭事品として用いられます。

葬式では、この泥が死者の目、耳、口に塗布され
52歳のヤジディ教徒ハディ・ババ・シェイク氏は、
「今の子どもたちの世代は、ヤジディ教にはとどまらないだろう」と言う。
ヤジディが別の場所へ移り住めば、ヤジディではなくなってしまう。
我々にとって、土地とは神の一部なのだ。
そして、私もこの土地の一部だ。
この土地は祝福されている。
ここを失っては、ヤジディであり続けることはできない」。

ヨーロッパでは 
多神教時代の神々は権力と結びついた厳しいキリスト教徒の弾圧を受け
多くは異端審問などの攻撃で今では見られませんが、
そして最終的には土着宗教よりも影響力を持った政府が存在していました。

フランス、ドイツ、イギリスを見ると、その政府はかなり早い段階で権力を握り、
影響力を持っていました。
一方中東では、長いこと比較的無法状態が続いていました。
それが、土着信仰が生き残った理由の一つでしょう。
地形的な要因もありました。
こうした宗教の多くは、人里離れた僻地で綿々と受け継がれてきたのです。
もう一つの理由は、批判を受けるのは覚悟の上ですが、
ヨーロッパにキリスト教がやってきた時、
土着宗教はさほど高度な知識を持っていなかったということがあります。

中東では、長い時間をかけてこれらの宗教は深く洗練され、
ギリシャの哲学者たちの思想が持ち込まれた際も、
それに対して自分たちの宗教をどう見るかという深い理解を持っていました。
彼らはまた、とても厳しい道徳的戒律を持っていました。

ですから、イスラム教も当初は、
ハラン人のような自分たちの役に立ちそうな人々を完全に排除すべきか迷いました。
彼らはギリシャ哲学に精通し、優れた科学者でもありました。
ですから、多くの異端宗教はそのまま生存を許されたのです。

イスラム指導者の中には、彼らをうまく利用した者たちもいました。
宗教は今日、世界中の争いや死を引き起こしている多くの理由のように思えるのですが、
それに対しどう反論しますか?

もちろん、それを悪用して他者を迫害したり争いを起こす人々もいるでしょう。
政府もしばしば、宗教を使って他の政府に対抗しようとします。
イランとイラクは1980年代にひどい戦争を経験していますが、
どちらの政府も宗教を利用して国民の戦闘意欲をかきたてました。
欧米の人々の目には、
これらの宗教の信仰対象や禁忌対象はしばしばとても奇妙に映りますが。
欧米の選挙にも、教会や、宗派の持つ組織を頼る風潮は
現在も強い選挙基盤として利用されていますが
それらを完全に信じているわけでなく、利用するだけの場合も多いようです。

なぜ?レタスを食べてはいけないのか、なぜ?ゾロアスター教は猫を避けるのか、
そしてなぜ?一部の男性には口ひげが義務付けられているのでしょうか?
ヤジディ教がレタスを食べない理由は誰にも分かりませんが、
古代宗教には多くの食に関する戒律がありました。
ピタゴラス学派では豆を食べることが禁じられていました。
彼ら自身が説明を拒んだため、その理由は誰にも分かりません。
神聖な秘密とされていたのです。
イスラム教徒がハラル食品以外は食べず、
特に豚肉や酒を禁忌としていることは 最近では知られてきましたが、
シリアのアラウィー教は、
人は植物に生まれ変わることがあると信じています。
ですから、知り合いの魂の生まれ変わりかもしれないという理由で、
一部の植物を食べることを禁じています。

ヤジディ教が口ひげにこだわるのは、一部の人々に言わせると、
長く垂れ下がった口ひげは秘密の象徴であるとされているからだそうです。
その人は、神聖な秘密を託すのに信頼できる人物として重宝されるのです。
ゾロアスター教は、猫に対しては何かあるようです。
犬を非常に大切にする一方で、
猫はアリやハエ、その他悪霊に取りつかれた生物と同等と見なされています

約15万人の少数派宗教信者がドナウデルタに居住しており、
大部分は伝統的な木製のカヤックを使う漁労で生計を立てている。
デルタには1772年に、
宗教的迫害を避けてロシアから移住して来た「古典礼信奉者」の子孫である
リポヴァ人(Lippovan)のコミュニティが含まれています。
ドナウ・デルタのウクライナ領域でのリポヴァ人のコミュニティの主要中心部は
ヴィルコヴォ(Virkovo)だそうです。

最古のヨハネ教徒 マンダ教徒の所でも少し述べましたが、
イラク南部のチグリス・ユーフラテス川三角デルタ地帯に迄追いやられたマンダ教徒も
本来のグノーシス主義ボゴミール派の強い影響を受けていた東欧の教会も
今では 正教徒と呼ばれています、
正等多数派協会以外の神学者が真剣に研究してくれる事を祈っています。

次回は シモン・マゴスについて 少し書きます。
                (イタズラも疲れるね)

c0192063_1593330.jpg



[PR]
by monk-1 | 2015-10-15 15:11 | Comments(0)

森羅万象 気になることを記します